山岸コラム - 最新エントリー
「東日本震災」復興は雇用創出で
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- コラム 2011/06/01
NPOの社会的役割は社会の課題解決と社会システムの変革である。1988年に日本でNPO運動を本格的に開始した時から、私がNPOというツールを使って最も実現したい関心テーマは「雇用」の問題であり、行政、企業に次ぐ「第三の働き方」を実現することであった。
私たちの前には、アメリカの全労働者の7.8%、世界平均では4.9%がNPOで雇用されているという数字がある。豊かな生き方への第一歩は多様な価値観と豊かな選択肢を持つことであり、最も重要なことは豊かな働き方を社会システムの根幹に据えることであると確信している。その立場からNPOサポートセンターは20年間、NPOと雇用のテーマで独自調査と委託調査、研修を行い、3か所の研修所を持つまでになった。
地域課題を、多様で、広域、総合的な観点から解決を図る「産官学民プラットフォーム」(基盤、舞台)の活動を関東地方だけで10か所、40大学で展開するまでになった(拙著『産官学民NPOプラットフォーム』第一書林、参照)。地域づくりの「新しい担い手」として位置付け直して、NPOと大学を軸に新しいコミュニティを作ろうとするものであり、多くの成果を出してきた。ここには社会的協働による「社会的企業」の観点が始めから組み込まれている(拙著『ソーシャル・エンタープライズ』丸善、参照)。
私が所属する法政大学では「法政大学東日本大震災復興支援本部」を設置し、法政大学・連合協働研究所の新設(本部・東京市谷、分室・仙台市/所長・筆者)と同時に雇用・就労問題研究会を立ち上げ、被災地の雇用・就労問題に本格的に取り組む体制を整備した。これには雇用問題に取り組んできた連合(日本労働組合総連合会)と大学、NPOによる新しい連携を作ることができた。これを試金石として、協働研究の延長線上にサードセクターの人材育成、政策提言のシステムの早急な構築を展望している。
「協働時代」最先端への挑戦
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- コラム 2010/05/29
社会的協働を推進するためのNPOと大学を軸にした「産官学民プラットフォーム」は現在めざましい成果を出し、首都圏10地域、40大学の参加を得て、プラットフォーム(舞台)上では新しいコミュニティづくり、社会的企業の実験、等の「大型出し物」(プロジェクト)を演じられるようになりました。
今年は今具体的検討を進めている政策、人材育成のための新しい織を形にしたいと思います。NPOの政治力を発揮すると年にしたいと思います。
今年も御指導、ご支援のほどお願い申し上げます。
コミュニティを創るNPO ――マンションのソフトに取り組む
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- コラム 2009/12/20
コミュニティを創るNPO
――マンションのソフトに取り組む
この数年間、NPOが大舞台に上がって活躍するために、NPO自らプラットフォーム(舞台)を作るプロジェクトに挑戦してきました。「産官学民プラットフォーム」の活動を提唱し、行政、企業、市民(NPO)の3セクターに大学を加え、NPOと大学を軸にした新しいコミュニティづくりを実践しています。関東地方だけで10地域・40大学が参加しています(詳細は拙著『産官学民NPOプラットフォーム』第一書林)。
最新の成果として、千葉県柏市のつくばエクスプレス線新駅「柏の葉キャンパス駅」周辺の開発に駅周辺の東大、千葉大、三井不動産、NPO支援センターちば(代表理事・筆者)、自治体の協働プロジェクトによる3万人のまちづくりの実験があげられます。柏キャンパスタウン構想のもとに「環境・健康・創造・交流」の4分野で、大学との連携による21プロジェクトが進行中です。
マンションの本格建設の開始に合わせ、三井不動産は、マンションの中央部に「柏の葉フューチャービレッジ」の事務所を完成させ、「まちのクラブハウス」という空間をとりわけ市民のライフスタイル創造の場として提供。NPO側はNPO支援センターちば・事務局長の宮奈由貴子さんが主軸となってコーディネートします。三井不動産は、NPOの中間支援組織との運営委託契約のかたちをとり、箱モノだけではない、ライフスタイル、地域創造のための連携を創りだしました。
住民による地域活動を社会的企業として自立させる支援事業が本格化しています。NPOにとっては地域・まちづくりの開発に当初から関わることによって、今大きな社会問題になっている全国のマンション、巨大集合住宅の課題を克服するための提言型活動の場です。多様なセクターの思いや利害を調節、コーディネートし、社会的協働を社会的企業として結実させるプロジェクトの担い手として、NPOの中間支援組織の力を示す絶好のチャンスと考えています。
NPOが主体となって創ったプラットフォーム(舞台)の上で演じ「出し物」は何か、様々な分野から期待が寄せられています。
政権交代とNPOの政治力
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- コラム 2009/11/25
思い起こせばNPO法立法作業時に、NPOの政治活動の制限が政権党自民党側から強く主張され、野党側の立法委員会を立ち上げた立場から委員として必死に食い止め、「選挙活動の制限」にまで持ち込んだのを思い起こします。
NPOが新政権に提言することは、社会的戦略のなかにNPOの社会的役割を大きく位置づけ、60年代末アメリカのNPO政策の転換、イギリスのブレア政権の「社会的企業」への社会的投資にように、NPOセクターの発展を促して日本の社会システムを大きく変化させる政策を打ち出すことです。新政権は政策の質によって試され、NPOもまた新政権に対して、陳情やモノトリのための接触ではなく、NPOの真髄であるアドボカシー(市民による政策提言)の力によって試されることになります。NPOに対する政策についてはNPOとの会議を繰り返すことによる協働政策でなければならないと考えています。
さらに言えば、日本は政策を創るシンクタンクは皆無といってよいでしょう。先進国でNPO型のシンクタンクがない唯一の国ですが、官僚に頼らない政策づくりの基盤整備のためには、本格的なシンクタンクづくりにも着手しなければなりません。私も幾つかの実験を重ねてきましたが、未だに完成していません。多くの英知と人材、資金が必要です。アメリカの200を超すシンクタンクの中には数百人の研究員、数十億円の予算を使いながら政策づくりにあたるNPOがあります。今NPOサポートセンターが推進しているNPOと大学を軸にした「産官学民プラットフォーム」は関東地方だけで10地域、40大学が参加していますが、このプラットフォームからもその可能性を見出したいと考えています。
「市民セクター」形成の好機
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- コラム 2008/11/05
私達はNPO法成立以来10年、社会の課題解決と「成熟した市民社会」実現の社会システム転換を目指してきました。予想をはるかに上回るNPOの「噴出」、多くの社会的課題の解決への貢献、提言の成果は大きく評価したいと思います。社会の多くの分野で市民参画を実現してきました。もちろんNPOの抱える課題、壁、資金の貧困、あげればきりがなく、NPOの課題に取り組んできた私のNPO運動20年はこうした課題との闘いの日々でした。新公益法人法が2008年12月から施行され、財団、社団が大きく姿を変え、次には福祉分野などの改革に入ることなども予想され、否応なしにその社会的在りようが問われようとしています。 NPOサポートセンターは2003年の公益法人改革案の提案にNPO界で最初の反対声明を出し、『公益法人改革の罠』(第一書林から出版)をつぶしてきましたが、もう一度主体的な位置から「新しい公益・公共」による社会システムの変革にかかわろうと思います。NPOはこれからの改革を「市民セクター」形成のイニシアティブを発揮することによって、その真価を発揮する絶好の機会に立っていると確信しています。



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